夏休みの宿題で一番時間がかかるのが読書感想文です。どんな風に書くのか分からないので、毎回本のストーリーをまとめてしまいます。
読書感想文は確かにラスボス感があるよね!でもポイントをおさえれば、すぐに書けるようになりますよ!
読書感想文が夏休みの宿題になっている生徒さんも多いと思います。
中学校国語科教員としてもこの宿題が読書嫌いの子どもたちを増やしているのではと感じることもあります(^_^;)
しかし、ポイントをおさえれば読書の魅力を伝える手段にすることもできると思っています。
なので今回は現役国語科教員まめみ(https://twitter.com/syouenezinnsei)が誰でもすぐに実践できる読書感想文の書き方のポイントを公開します!
生徒さんも先生たちもぜひ参考にしてください٩( ‘ω’ )و
- 夏休みの宿題「読書感想文」の壁にぶち当たっている人
- 読書感想文の書き方に悩んでいる人
- 作文のテーマを悩んでいる人
- 読書感想文の指導方法に悩んでいる先生
- 夏休みのラスボス「読書感想文」の攻略方法
- 読書感想文の取り組み方の手順
- 読書感想文を書くときのポイント
この記事を参考にして作文マスターになってくださいね\( ˆoˆ )/
【手順とポイント】読書感想文の書き方
読書感想文は、読んだ本の内容や感じたことを自分の言葉で表現する文章です。
読書感想文はこのような手順で取り組むのがおすすめです!
①本を選ぶ(自分の好みや目標に合った本を選ぶ)
②本の概要をまとめる(物語の要点や舞台、登場人物の特徴など、本の概要を簡潔に)
③読書体験を伝える(感じたことや思ったことをできるだけ具体的に表現)
④評価を述べる(本の評価を客観的かつ主観的な要素を交えて丁寧に表現)
⑤全体をまとめる(本の印象や感じたことを総括し、伝えたいメッセージを明確に)
この記事では、この手順の順番でポイントを解説していきます。
本を選ぶ
読書感想文を書くときに、そもそもどんな本について書けばいいのかわかりません。何でもいいんですか?
結論から言うと「何でもいい」です!でも本との関係性によって書き方も変わってくるので、いくつかポイントを紹介しますね
読書感想文を書くために本を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮すると良いです。ここでは、選ぶときに参考にして欲しい方法を紹介します!
①興味・関心のあるジャンルやテーマを選ぶ本の概要のまとめる
自分が興味を持っているジャンルやテーマの本を選ぶことで、読書が楽しみになり、感想文を書く際にも自然と思い入れが生まれます。
②読みやすい本を選ぶ
初めての読書感想文であれば、分かりやすく読みやすい本を選ぶと良いでしょう。文章が複雑すぎず、理解しやすい本を選ぶことで、感想文の執筆がスムーズになります。
③著名な著者やクラシック作品を選ぶ
著名な著者や文学のクラシック作品は、多くの人が知っているため、感想文を書く際に他の人との共通点や比較がしやすくなります。
④社会的なテーマや問題を取り上げた本を選ぶ
世の中の問題やテーマを探求する本を選ぶことで、感想文が深い洞察や考察を含むものになるかもしれません。社会的な議題や倫理的な問題を扱った本は、多くの考察材料を提供してくれることがあります。
⑤新刊や話題の本を選ぶ
最新の本や話題の本を選ぶと、感想文が新鮮さを持ち、他の人との話題にもなりやすいです。特に、その本に関する独自の視点や意見を述べることができると良いでしょう。
⑥友人や家族のおすすめを聞く
友人や家族におすすめの本を聞いてみるのも良い方法です。他の人の推薦によって、新しい作品と出会い、感想文のアプローチが広がるかもしれません。
⑦個人的な目標に合った本を選ぶ
読書感想文を書く目的や目標に合った本を選ぶことも大切です。自己成長を促す本や、特定のスキルを学ぶ本など、自分の目標に合致する本を選ぶことで、感想文がより意義深いものになるでしょう。
これらのポイントを考慮しながら、自分の好みや目標に合った本を選んで読書感想文を書いてみてください。読書が楽しい体験になるとともに、自分の考えや感情を文章に表現するスキルを磨くことができます。
本の概要をまとめる
本の概要をまとめることは大切ですが、ここがメインになっては読書感想文ではありません!イメージとしては概要は全体の文章量の3割未満になるようにしましょう٩( ‘ω’ )و
最初に必要に応じて読んだ本のタイトル、著者、出版年など基本的な情報を記載しましょう。
その後、物語の要点や舞台、登場人物の特徴など、本の概要を簡潔にまとめます。この段階ではネタバレに注意しましょう。
読書体験を伝える
自分が本を読んでいる間に感じたこと、思ったことを書きます。
ここからが読書感想文の「感想文」の部分で、作文のメインとなるところです٩( ‘ω’ )و
読書体験を伝える際には、自分の感じたことや思ったことをできるだけ具体的に表現することが重要です。
ここでは読書体験を伝えるときの視点を紹介します!
①具体的な場面や登場人物の描写
読書中に印象的だった場面や登場人物の特徴的な描写を詳しく説明します。例えば、登場人物の言動や行動、物語の舞台や雰囲気などを具体的に挙げることで、読者にその世界観を伝えることができます。
②感情や共感を表現
自分が本を読みながら感じた感情や共感を表現します。登場人物の喜びや悲しみ、自分自身の感動や驚き、または作者のメッセージに共感した点などを率直に述べることで、読者に自分の感受性を伝えることができます。
③作者の筆致や文体に言及
作者の文章のスタイルや筆致について触れることで、本の印象や魅力を伝えることができます。例えば、作者の表現力や比喩の使い方、文章のリズムや響きなどに言及することで、読書体験がより詳細に伝わります。
④テーマやメッセージの考察
本に含まれるテーマや伝えたいメッセージについて考察し、自分の見解や解釈を述べます。本の中で取り上げられている問題やテーマについて自分の考えや感じたことを述べることで、読書体験がより深い意味を持つものになります。
⑤自身の成長や変化を表現
読書を通じて自分自身が成長したり、考え方や価値観に変化があった場合は、それを述べることで読書体験の意義を伝えることができます。
⑥独自の視点や意見を示す
自分だけの視点や意見を示すことで、他の人との差別化を図りながら、読書体験をより深く表現することができます。他の人とは違う視点や気づきを述べることで、興味深い感想文になるかもしれません。
⑦言葉遣いや表現に工夫を凝らす
良い言葉遣いや表現を使うことで、読者に鮮やかなイメージを伝えることができます。比喩や隠喩、感情的な形容詞を使ったり、質問形式や反語を取り入れたりすることで、読書体験がより引き込まれるものになります。
これらのポイントを参考にしながら、自分の読書体験を表現する際には、感じたことや考えたことを具体的に、かつ自分らしさを大切にして表現してみてください!
評価を述べる
いよいよ終盤です!本の評価を述べてみると作文全体のレベルが上がります٩( ‘ω’ )و
ただ、読書体験だけでも十分なのでここはステップアップのチャレンジだと思って挑戦してみてください!
ポイントはこちらです!
- 内容の評価: 本の内容を評価する際には、物語の興味深さや複雑さ、テーマの深さや扱われている問題などを考慮します。物語が引き込まれるものであったか、論理的な展開があったか、登場人物の成長が描かれていたかなど、具体的なポイントを挙げて評価します。
- 文体や表現の評価: 作者の文体や表現力を評価することも重要です。文章が読みやすかったか、比喩やメタファーの使い方が効果的だったか、独特の筆致が感じられたかなど、作者の言葉の使い方に注目して評価します。
- キャラクターの評価: 登場人物の魅力や成長を評価することも考慮します。キャラクターがリアルで感情移入しやすいものであったか、個性的な性格が描かれていたか、物語全体にどのような影響を与えたかなどを述べます。
- テーマやメッセージの評価: 本が伝えたいテーマやメッセージを評価することも重要です。そのテーマが深く考えさせられるものであったか、著者が伝えたい思想や価値観が読者に響いたかなど、本の意味深さや影響力について述べます。
- 個人的な感想と評価: 自分の個人的な感想や評価を述べる際には、読書体験を通じて得た満足感や感動、もしくは物語に欠けていた部分や改善してほしかった点を率直に表現します。この部分は主観的な評価であり、他の人と異なる意見が出ることもあります。
- 総合的な評価: 最後に、本全体を総合的に評価する際には、前述の要素を総合して判断します。良い点と改善が必要な点をバランスよく述べ、読者に対する推薦や非推薦の意向を明確に示すと良いでしょう。
これらのポイントを参考にしながら、本の評価を客観的かつ主観的な要素を交えて丁寧に表現してみてください。読者にとって有益な情報を提供すると同時に、自分の感情や考えを率直に伝えることが大切です。
全体をまとめる・締めくくり方
ここまでは書けたけど、最後は何を書いて終わればいいの?
特にこれからに活かしたいことはないんだけど……
作文では最後のまとめ方は難しいよね!別に活かしたいことはなくてOK!こんな締めくくり方があるよ٩( ‘ω’ )و
読書感想文の全体をまとめる際には、読んだ本の印象や感じたことを総括し、読者に伝えたいメッセージを明確にすることが重要です。
締めくくり方のパターンを紹介するので、書きやすいものを選んでください!
①本のタイトルや著者を再言及
まず、作品のタイトルと著者を再度言及して、どの本についての感想を述べているのかを確認します。
②感想や印象の総括(まとめ)
読書を通じて感じた主な印象や感想を総括します。物語の面白さ、登場人物の魅力、作者の文体や筆致など、読書を通じて受けた感動や興味深さを要約します。
③テーマやメッセージの再強調
本が伝えたテーマやメッセージを再度強調し、自分の解釈や考察を織り交ぜながら述べます。テーマの重要性や物語が持つ深い意味について読者に印象づけることができます。
④自分自身の成長や気づきの表現
読書を通じて自分自身が成長したり、新たな気づきを得た点に触れます。本を通じてどのように自分の視野が広がったり、考え方が変わったりしたかを述べることができます。
⑤他の人に対する推薦や非推薦の意向
読者に対して、この本を読むことをおすすめするかどうか、またはどのような人に向いているか、どのような人には向いていないかなどを述べます。これにより、他の人がその本を選ぶ際の参考になります。
⑥最終的な感情や思い
最後に、自分の最終的な感情や思いを述べて締めくくります。この部分は自分自身の声を強調し、読者に最後の印象を与える重要な部分です。
全体のまとめには、感想文全体を通じて伝えたいポイントやメッセージを再度強調し、読者に深い印象を与えることが求められます。適切な言葉遣いや表現を使い、感想文全体を締めくくる際には、自分の感情や考えを心から表現してみてください。
まとめ
読書感想文はあくまでも「感想文」なので、物語の内容のまとめにならないように「自分」が感じたことや思ったことを大切にして書けるようにしましょう!
読書感想文はしっかりポイントを押さえて取り組むと、読む力だけでなく自分の考えを表現する力をつけることができます。
この力はAIが浸透するこれからの時代に必須な力だと思うので、諦めずに立ち向かってください٩( ‘ω’ )و
また、指導をされる先生方の参考になれば幸いです。
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