【通知表攻略法】現役中学校教員が具体的な評価方法と評価材料について解説!

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後輩教員

学級の人数が多くて通知表の所見に時間がかかってしまいます。
どうすれば短い時間で作成できますか?

今回は、このような悩みを解決します!

初任の先生は日々の業務に追われて通知表にかける時間を確保できない人も多いと思います。

通知表所見は家で作り上げるなんて人も…

実は私も担任1年目のときは家でコツコツ所見を書きためていました笑

「教員は過去に作った資料などのデータが財産」という風潮があるので、先輩の先生に丸ごとデータをもらうなんてこともできないですよね…

データ共有こそが教員の教員による働き方改革!だと思っています!

この記事では現役教員まめみ(https://twitter.com/syouenezinnsei)が通知表の評価方法と評価材料について解説していきます!

この記事を読んで欲しい人
  • 通知表の評価方法や評価材料について知りたい人
  • 3つの観点について詳しく知りたい人
  • 通知表がなぜ必要なのか知りたい人
この記事でわかること
  • 3観点別の評価方法と評価材料について
  • 通知表が存在する背景について
  • 通知表所見の文章構成について

所見の文章の構成までわかりやすく解説していくのでぜひ読んでください٩( ‘ω’ )و

目次

通知表に法的根拠はない!

まず、通知表の目的を確認したいと思います。

なぜ学期ごとに生徒を評価し所見まで書かなければならないのか?

学期初めの回収も大変ですよね(^^;;

文部科学省の「学習指導要領・指導要録・評価規準・通知表について」には通知表に関してこのように記載されています!

  1. 法的な性格と内容:「保護者に対して子どもの学習指導の状況を連絡し、家庭の理解や協力を求める目的で作成。法的な根拠はなし。」
  2. 作成主体:「作成、様式、内容等はすべて校長の裁量。」「自治体によっては校長会等で様式の参考例を作成している場合もある。」

内容をまとめると文科省に通知表への関与はなく、校長裁量で作成している家庭への学習状況連絡票という位置付けだということです٩( ‘ω’ )و

つまり通知表をやめるという選択肢もあるということですね!

まめみ先生

学校のICT化が加速するとデータとして通知表を提供できる未来も来るかもしれません。

通知表の評価方法・評価材料について

通知表は配布予定の月の前月くらいから評価のデータ化作業に入ります。

初任の先生は周囲の先輩が優しく教えてくれないと一人取り残される状況に…

でも大丈夫!こちらの記事を読めば前月までに何をすれば良いのかわかります!

まずは「何を評価すれば良いのか」を知るために「通知表の評価の観点」を確認しましょう。

2021年から通知表の評価の仕方は大改訂されています!

文部科学省・国立教育政策研究所「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント」

今までは「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の主に4観点でした。

それが中学校では2021年度から「主体的に学習に取り組む態度(主体性)」「思考・判断・表現」「知識・技能」の3つの観点に変わったということです。

変わると同時に、

「指導と評価の一体化」が重要視されています!

授業を考える上で必ず評価する場面を設定するというものです。

このように大きく変わった背景にはSociety 5.0」の到来があります。

Society 5.0」については別記事でも紹介しているのでお読みください!

今回は観点別に評価材料を紹介したいと思います٩( ‘ω’ )و

評価についての書籍のオススメはこちらです!評価に関する県の研修会で紹介されていた本で、評価について学ぶには全て網羅されているので最適なものです。

「主体的に学習に取り組む態度」の評価材料

評価をするときに最も難しいのが「主体性」の評価材料だと思います。

この項目は「学びに向かう力、人間性等」となっており「授業で人間性なんて評価していいの?」と思う人が多いと思います(^◇^;)

この評価についてはただ単に継続的な行動や積極的な発言を行うなど性格や行動面の傾向を評価することではないとされています!

後輩教員

じゃあ何を評価すればいいの?
数値化できるのかな…?

まめみ先生

大丈夫!「自分の学習状況を把握して学習の進め方を試行錯誤・調整しながら学ぼうとしているか」を評価していくよ!

評価する部分はこんな感じ٩( ‘ω’ )و

  1. 「知識・技能」を獲得したり、「思考力」「判断力」「表現力」を身につけたりすることに粘り強く取り組んでいるか。
  2. ①の粘り強い取り組みを行う中で、自らの学習を調整

「粘り強く」「学習の調整」がキーワードです!

でもその2つを何で評価すればいいのでしょうか?

具体的な評価方法を見ていきましょう!

「主体的に学習に取り組む態度」の評価方法

①ノートやレポート等における記述

②授業中の発言

③教師による行動観察

④児童生徒による自己評価や相互評価

この評価をするときに大切なのは児童生徒の学習の調整は「必ずしも適切に行われなくても良い」ということです。

そんなときには教師が学習の進め方を適切に指導していきます。

「思考・判断・表現」の評価材料

「思考・判断・表現」の評価は、各教科の「知識・技能」を活用して課題を解決するために必要な「思考力」「判断力」「表現力」を身につけているかを評価するものです。

学習指導要領改訂前と同じ考え方ですね!

この評価をするためには教師は「主体的・対話的で深い学び」の視点から授業改善をし、児童生徒が思考・判断・表現をする場面を設定しながら指導・評価することが求められます!

授業準備をする時間もない中、難しいですよね(^_^;)

具体的な評価方法を見るとわかりやすいと思います!

「思考・判断・表現」の評価方法

①論述やレポートの作成

②論述やレポートの発表

③グループでの話し合い

④作品の制作や表現

これらの評価方法全てにいえるのが、事前に評価する視点を決めておく必要があるということです!

形だけの発表や話し合いでは評価することができません。

「今回の授業は何を達成したらゴールなのか?」

を事前に決めてその力を身につけているかを評価してください٩( ‘ω’ )و

「知識・技能」の評価材料

「知識・技能」の評価は、各教科の学習過程の中で知識や技能の習得について評価を行うことです。

また新しい「知識・技能」をすでに持っている「知識・技能」と結びつけたり活用したりする中で、他の学習や生活に生かしているかについても評価するものです。

具体的な評価方法はこちらです٩( ‘ω’ )و

「知識・技能」の評価方法

①ペーパーテスト(事実的な知識の習得を問う問題!基本編)

②ペーパーテスト(知識の概念的な理解を問う問題!応用編)

③観察や実験(知識や技能を用いる場面設定!)

④文章や式やグラフによって説明をさせ(知識や技能を用いる場面設定!)

基本的にペーパーテストのみでも大丈夫です!

しかし、教科の特性に応じて知識や技能を用いる場面を設定する必要もあります。

例えば国語の「話すこと・聞くこと」の領域では実際に発表させる場面を設けて評価する部分も必要になりますよね!

理科の実験でも同じようなことがいえます。

つまり、通知表配布の前月にすることは点数を領域ごとにデータ化することです٩( ‘ω’ )و

よく紙に書いてファイルに閉じている人もいますがデータ化する方がかさばらずに残りますし、次年度以降の参考にしたり項目を使いまわしたりできます!

【通知表所見】文章構成について

いよいよ通知表の文章構成についてです!

働き方改革を進めるには、学校の事務的な作業も全て定型化される必要があります。

そこで定型文の型に合わせて生徒ごとに所見を作れるパターンの紹介をします。

おすすめの所見の文章構成はこちらです!

通知表所見の文章構成

①生活面・行動面(性格面や、係活動や行事、活躍していたできごと、印象に残っているできごと)

②学習面(授業態度、提出物、試験)

③部活動(突出していた場合のみ)

④次の学期に向けて、次年度に向けて(全員定型文)

この文章構成を用いた具体的な文例についての記事も載せているのでぜひ読んでください!

まとめ

通知表の評価については日々記録を残しながら、通知表配布の前月にデータをまとめておくことをおすすめします!

また所見については児童生徒の印象的な行動などあれば適宜メモしておくと便利です。

なかなか時間が取れない中ですが何事も一気にやるより少しずつやれば負担が減りますよね?

今回の記事が少しでも役立てば嬉しいです!

一緒に定時退勤できるよう頑張っていきましょう٩( ‘ω’ )و

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この記事を書いた人

元離島中学校教員
担任6年(2.1.2.3.2.3)
データ共有による若手教員支援ブログ運営
公務員の投資や副業などワークライフバランスを向上させる情報発信中

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